梅雨のドタバタ(前編)

 まったく馬鹿なことをしてしまった。洗剤を誤飲してしまったのである。幼児ではない。当方57歳。恥ずかしい限りではあるが。

 昨日のことである。朝、台所仕事をしていた時に、ふと流し台の下が気になった。6月7日のことだ。昔、絵描き歌の中に「6月6日に雨、ザーザー降ってきて」というフレーズがあったが、その歌に出てくる次の日、甲信越地方は梅雨入りしたというニュースが聞こえてきた。私の住んでいる関西地方もそろそろだ。
 梅雨のころの梅仕事が好きだ。大したことはしないが、梅酒とラッキョウの甘酢漬けは作る。自分好みの味にできるし、作ったほうが安上がりだ。今年もラッキョウは5月の末には漬け込んだラッキョウが10日間の塩漬け時間を経て、甘酢に漬け込み中である。まだ浅いが毎日、朝起きたら3粒ずつ食べる。塩漬けの間に乳酸発酵が進みより体に良いそうだ。

 次は梅酒の番だ。今週の生協の配達で届くだろう。流し台の下にある梅酒の漬ける瓶をとらなければ、そう思った時に悲劇が起こった。梅酒や果実酒をペットボトルに入れている。何本かがある。黄色い液体が目についた。こんなもの漬けていただろうか。と思って飲んでみた。えげつない感覚が走った。そしてむせ返った。むせる、むせるの連続だ。そして気持ち悪い感覚が続く。とにかく、喉に引っかかっている異物を取り除かなければならない一心だった。水をとにかく飲みこむ。そして吐き出す。その繰り返しだ。少し収まった。15分は過ぎたと思う。やっと処置方法を調べようと思った。夫に頼んでも埒が明かない自分で調べる。大量の水を飲めとある。そして牛乳や生卵で胃の粘膜を保護しろとある。家に牛乳はある。しかし、飲む気にはなれなかった。水をがぶ飲みした。飲めるだけ飲んだ。コップに4,5杯ぐらいは飲んだと思う。しゃべったりするのは苦しい。少しのどの痛みはなくなった。
 でも、最初のつらさから少し心配になってきた。やっぱりお医者さんに診てもらうべきか。そうだ芥川の夜間診療所があるからそこで見てもらおうと思った。夫に車を走らせてもらった。朝だから道はすいている。

 しかし、無情にも夜間診療所は閉まっていた。受け付けは朝6時半までなのである。困った。(つづきはのちほど)