堤防の花。秋の七草

 久しぶりにパートに出た。三日ぶりだ。9月に入って初めての出勤だ。帰り道の堤防で萩の花が咲いているのを見つけた。秋の七草にも入っている小さなかわいい花だ。堤防で自生している花は普段は雑草として分類される。園芸種でないという意味でだ。 

 でも花の時期になると花壇に咲く花ような派手さはないが可憐なかわいい花を咲かしてくれる。春にもブログで堤防の花として書いた。読み返してみるといろいろな花があることに気付いた。そして秋になるとまず萩の花が咲き始める。今年もそうだ。大体9月の声と共に咲き始める。日当たりのいい場所からポツンと咲いてだんだん堤防の両脇を薄紫色の小さな花で埋め尽くす。

 そして萩の花が満開を迎えると次に葛の花が咲き始める。これも秋の七草のひとつに数えられる。大ぶりの濃いめの赤紫色の花だ。子供のころに住んでいたところにも咲いていてブドウの花みたいと話していたのを思い出す。

 

 花だけではない。お盆を過ぎると草むらの中から虫の声が聞こえてくる。コオロギなどの類だろう。大体10分間ぐらいの自転車をこぎながら虫の音に耳を傾ける。虫の音サイクリングか。おつなものである。ちょうど中秋の名月の日に残業で遅くなり月を愛でながら自転車をこいだこともある。遮るものがなくずっと横目で月を追いかけながら自転車をこいでいた。それも素敵な思い出だ。

 

 雨の日の通勤はレインコートに雨靴と大変な思いをしなければならないが、それを除くとなかなか愉しい通勤である。