50代、ボーダー柄のTシャツ

 こだわりの服装って何だろうと思う。子供のころ昭和49年頃ぐらい小学生の頃はヒッピースタイルに憧れていた。その頃の名残かも知れないが今でもTシャツとジーパンが好き。仕事の都合で半袖Tシャツ着ているがきれない時期は長袖Tシャツ、冬はフリーズを着るがこれに関しては、着心地重視で嫌いな色目でなければボーダー柄の長袖Tシャツを着るがこれは見た目が無難だというだけの話だ。

 

 ほかの服に関しても見た目が無難。はやりすたりがない。丈夫で長持ち。安価。周りに対して浮かない。これがベースだ。まるでユニフォームだ。ユニクロはファッションで着るものでなく体を包む道具と言い切った人もいる。言い得て妙だと思う。そもそも服というものは寒さや直射日光を避けるものだった。そこから自分というものを表現したい。ファッションの起源はそれだろう。刺し子やあて布に美を感じる。そもそも服は自分のためのものだ。

 いつから人からいい服を着ていることへの自慢だとかマウントが始まったのだろう。安物やダサいセンス、似合わない奇抜な格好の人間はバカにされる。バカにされるのが嫌で無難な格好をする。

 昔、子どもが50代のおばさんの格好が皆、同じだと笑っていたことがある。曰く夏はボーダー柄のTシャツ。寒くなるとチェック柄のネルシャツ。下はジーパンもしくはベージュか黒のボトム、靴とかばんは黒。自分の姿もまさしくそうだし、周りの人たちもそうだった。それも、ユニクロあたりで買ってそうな。目立たず、安上がり。これを体現するとこの格好になるのか。ユニクロは国民服。毛沢東の頃の人民服のようなものといった人もいるが、これも当たっている気がする。

 

 今の50代といえばバブルのころ、ちょうど鬼も十八番茶も出花と言われるお年頃でおしゃれも楽しんだはずなのに、この地味っぷり。思いっきり若いときに楽しんだからもう悔いはなく洋服イコール身を守る道具でいいのかな。

 

 私も普段着に関してはいろいろ思い煩うこともお金をかけることも無駄な気がする。ただお出かけ着にはこだわりを持ちたい。何を着たいのか、残念ながらポリシーは確定していないけれど。