若者と、夢と、節約と

 音楽、バードウオッチング、お片付け動画の次にハマったのは、節約動画だった。世の中には節約ユーチューバーと呼ばれる人がいる。年齢層はいろいろだが、お片付け動画の様に、これまた顔を隠して(隠さない人もいるが)、自分の貯金額やそれを達成するための心得や工夫を公開している。昔からある奥様雑誌の記事の動画版というところか。

 私のお気に入りは、20代、30代男性、世間でいう「お兄ちゃん」が配信しているものだ。どうしても女性の作る動画には抵抗がある。なんだろうな。自分勝手に負け犬根性を出してしまう。「あんたは偉いなあ、ちゃんと家計のやりくりが出来て。それに比べて私は・・・」と節約以前にネガティブになる。我ながら嫌になる。それに比べてお兄ちゃん達は生き生きと語る。「節約は我慢大会でも知恵比べでもない。工夫することを楽しみ、お金を貯めることでお金の悩みに縛られない自由な人生を送ろう。老後の心配も今からコツコツ頑張れば大丈夫です。お互いに無理せずに頑張っていきましょう」と。熱いな。若者だな。夢を持って節約を語る。私にとっては老後は今すぐの現実問題だが、彼らにとってまだまだ先の話だ。少しうらやましいな。

 彼らは具体的に熱弁する。家賃を下げる。格安スマホを使う。保険料を見直す。家計簿をつけて、その出費が本当に自分にとって必要性があったか。反対に節約にのめり込むあまり、友達と疎遠になったり栄養不足の食事に陥ってないか。貯金は未来のためにだが、現実も大事だ、と。知識としては知っていることがほとんどだ。しかし、彼らが自分の生活での実践ぶりを語り、それを聞いているのが楽しい。

 外食をやめたら2万円浮いた。自炊することによって料理の楽しみを覚えた。体調も良くなった。外食もたまにしか行かない分より喜びも増えた。趣味は料理を含めて生産性のあるものに限る。日曜大工(今はDIYというのかな)で狭い部屋や築年数のたった部屋を自分好みにリフォームする。ブログを読むのが好きな人は自分で書いてみてるのもいいですよ。というブログの勧めもあった。高校時代、野球部に入っていた人が「野球観戦も楽しいけど実際にプレーする方がもっと楽しいですよ」と言うのと同じノリだ。

 現実的には節約は我慢を強いられるし面倒だ。でも彼らの動画を見ると少しでも節約する辛さが和らぐ気がする。(気分的にも、実践方法としても)

 さあ、私も節約を頑張ろう!そして夢を語ろう。