小浜に行く

先日、小浜に行って来た。電車とバスを乗り継いで2時間半ほどの旅である。交通費は7000円ほど。一人旅としては今までの最高額か。今までサービス切符を利用していたから、大体3000円ほどで済ませていた。小浜にはどうしても行きたかった。かれこれ50年ほど前、小学1年の夏休み2週間ほど、この地で過ごした。母親が入院して預かても預かてもらっていたのである。

 

 当時は母親がまさか市の病にかかっているとは思わなかった。預かり先の家は休暇で格子戸があった。預かり先の家の場所は特定できなかった。格子戸なる街並み。駅から近いこと。家の近所に洗濯ができるぐらいきれいな川が流れていたこと。比較的、中学が近かったこと。それぐらいがキーワードだった。結局あいまいなままで終わった。駅と港の間に古い町並みがあったのでその変化もしれない。小川はなかった。ひょっとして皮は魚とりのために少し遠くまで出かけたのかもしれない。確かウグイ魚が取れた。

 

 夏に行きたいと思ったのだが少し後悔した。何せ暑いのである。まずせっかく来たのだから隣の東小浜の歩いて郷土博物館に行った。小浜の仏さまが出迎えた。何か落ち着きがあった。昔は大陸との交易で栄えた街なのである。叔母場というお城もあった。

 

 郷土博物館を後にして今度はレンタサイクルで明通寺というお寺に行った。電動自転車初体験である。思ったほど怖くはなかった。お寺は奈良の室生寺に似た感じとは聞いていたがなるほど少し高台に有り、塔があるところなど似ていると思った。さび感じはあったがきれいなお寺だった。紅葉の頃もきれいだろうなと思った。

 

 お寺を後にして今度は海に向かった。炎天下を歩き続けたので熱中症で倒れるかと思った。だって12時ごろから2時ぐらいまで歩き続けたのだから。遊覧船が2000円。安くもなく高くもなく一人でもむなしいから乗るのはやめた。海水浴場はにぎわっていた。そういえば高浜の海水浴場に連れて行ってもらったけ。円月島のような岩があった。

 海を後にして古い町中にあるお店でサバの棒寿司とへしこを買った。もう6代目だとか8代目だとか、ずいぶん老舗だった。なかなか味わいのあるお店だった。

 

 帰りも近江今津駅までバスに乗り、そこから新快速で高槻、そこから乗り換えて富田に出た。あっという間の旅だった。あまりにも暑すぎて鑑賞に浸る暇もなかった。もう少し味わいたい気もした。メノウ細工とか若狭塗のお箸だとか。また行ってみたいな。